バイクデザインには現代の基準に合わせながらレトロなデザインが多くあります。
呼び方の定義はなく、メーカーによって統一されているわけではありませんが、今回はあえてジャンル分けして解説します。
ヘリテージ
クラシック調のスタイルに、スポーツバイクの技術を融合させたジャンルです。ヘリテージとは「遺産・伝統」という意味で、クラシカルなスタイルに最新のバイク術を注入しスポーツテイストを持たせたバイクです。
また、ネオクラシックの懐古的なクラシックなデザインとは違い、空力や安全性能を重視したデザインになります。スタイリングはカフェレーサーやスクランブラーが基本です。細長いカウル、ビキニカウルのカフェレーサーや、アップマフラーやブロックタイヤのスクランブラーに現代のテイストをスタイリングしたデザインとなります。
ヤマハXSR700やXJR1300Cなど、各メーカーが純正モデルとして販売したことで人気となりました。
ネオクラシック
現代のエンジンや足回りながら、クラシカルなデザインのバイクのことです。2010年頃からヨーロッパで流行しカフェレーサーやボバーもネオクラシックの一種といえるでしょう。
クラシカルなデザインは一定以上の人気があるため、各メーカーが現代の規制に合わせたモデルを販売しています。
日本メーカーだとホンダのCB1100やカワサキのZ900RSといったクラシックバイクをモチーフにした車種も、そのまま再現するのではなく現代のデザインも取り入れているのが特徴です。
「ネオクラ」とも略されています。
ネオカフェ
ネオクラシックの部類になりますが、ヨーロッパでは最新のバイクをカフェレーサーのように改造するネオカフェが流行しました。そこで、バイクメーカーもあえてカフェレーサールックのバイクを販売することに。
ハンドルを低く構えて、ロケットカウルやビキニカウルを装着したバイクを指します。カワサキW650/W800、ヤマハXSR900をベースにカフェレーサーにカスタムしやすいというため海外で人気です。
クラシックバイク
ヴィンテージ感のあるデザインのバイクのことで、シングルクレードルフレーム、空冷エンジンに外観はシンプルな構造のバイクを指します。単に古いバイクではありません。
ロイヤル・エンフィールドのように現在までデザインを変えずに販売するバイクメーカーもあります。40年以上生産・販売しているヤマハSR400もクラシックバイクといえるでしょう。